放っておくと危険!便秘が原因で起こる病気

便秘の症状を放置していると、腹部の膨満感や腹痛などからさまざまな症状を引き起こすことがあります。また、便秘よりも前に何らかの症状を抱えており、そこから便秘症にかかるといったケースもみられます。

ここでは、便秘に関係するさまざまな症状や疾患について紹介していきたいと思います。

・大腸ポリープ

大腸ポリープとは、大腸にできる、イボ状の突起物のことをいいます。大腸の粘膜の内側にある、管腔と呼ばれる便が通過するための管に突き出るようにして発生します。

ポリープは腫瘍性のものと非腫瘍性のものに分けられ、非腫瘍性のポリープには潰瘍性大腸炎などの炎症によって発症する炎症性ポリープと、加齢による過形成ポリープに分けられます。非腫瘍性ポリープは正常細胞が集まってできるものとされ、ガンとは関係がないと考えられています。

・大腸ガン

大腸ガンは、長さ約2mある大腸に発生するガンのことで、便秘や腸閉塞などの症状からガンが見つかる場合があります。大腸は直腸や結腸などいくつかの器官から構成されており、日本人の場合はS状結腸と直腸にガンができやすいという特徴がみられます。

大腸ガンは発生方法によって二通りに分けられ、大腸粘膜にある細胞からガンが発生してポリープ(腫瘍)の一部がガン化するものと、正常粘膜から直接ガンが発生するものとに分けられます。

・動脈硬化

肝臓でつくられた胆汁は、便秘症にかかることによって、便が腸内に溜まり、コレステロールとして腸が再吸収するという特徴があります。そのため、血液中のコレステロールの割合が多くなり、そこから動脈内における血液の流れが悪くなって、動脈硬化を引き起こします。

動脈硬化はゆっくりと、しかし確実に進行する病気であり、普段から脂肪を含んだ食事を多量に摂取しないように心がけなければなりませんが、慢性の便秘症にも注意が必要です。

・子宮筋腫・卵巣のう腫

子宮筋腫・卵巣のう腫などの腫瘍は、体内で増大することによって、器質性便秘の症状が現れる場合があります。筋腫やのう腫が大きくなってくると、周囲の臓器を押しのけて圧迫するため、圧迫症状の一つとして便秘が起こりやすくなります。下腹部が前に出るようにして、触った時に固さを感じるようであれば、子宮筋腫である可能性は高まります。

また、筋腫と多臓器の癒着や術後の腸管癒着による便秘についても、器質性便秘の一種と考えられています。

・子宮内膜症

子宮内膜症とは、子宮の内側に存在する子宮内膜が子宮以外の場所にできる病気です。この子宮と直腸が子宮内膜によって癒着を起こすことによって、直腸の中を便が通り抜けづらくなり、その結果として便秘症を引き起こすことがあります。

便秘症から子宮内膜症になるのではなく、子宮付近のトラブルから便秘症が引き起こされます。慢性的な便秘症もしくは子宮の痛み、生理痛の悪化などの体調不良からこの症状に気付くケースが多くみられます。

・過敏性腸症候群

過敏性腸症候群とは、腸に異常がないのに便秘や下痢を繰り返すという腸のトラブルです。緊張状態やストレスが関わっているとされており、便秘そのものが過敏性腸症候群を引き起こす訳ではありません。

排便回数が週に3日未満であると便秘症とされ、一日3回以上の排便で下痢症と診断されます。過敏性腸症候群の症状のうち、腸内が便秘症に傾いている場合は腹痛や腹部の膨満感をともなう場合が多く、女性に多い症状とされています。

・腸閉塞

便秘症が長引く場合、硬くなった便によって腸が塞がれることにより、糞便性の腸閉塞(イレウス)の症状を引き起こしている可能性があります。

腸閉塞は排便や排ガスが止まり、腹部に張りが出てくるところから始まります。だんだんと食欲低下や腹痛、嘔吐感などをともなうようになり、重症の場合には発熱や腹膜炎症状などがみられることもあります。

腸閉塞の診断には、問診のほか、X線検査やCTによる画像診断などを合わせて診断を行います。