動脈硬化

動脈硬化とは

動脈硬化とは、酸素や栄養素を血液にのせて運ぶ動脈の中に、コレステロールを中心とした物質が蓄積することによって起きる硬化症のことです。

具体的には、血管の内膜の中にコレステロールを中心とした脂肪沈着が溜まり、それが大きくなって血栓となります。この血栓によって血管が詰まってくると、血液の流れが滞るようになり、急性心筋梗塞などの発作症状として出てくることになります。

便秘が原因で動脈硬化になる理由

動脈硬化は血液の病気なので、一見便秘とは関係がないようにも思われます。しかし便秘が慢性化すると、コレステロール値が上昇する可能性があることが分かっています。

これは、肝臓から分泌される消化酵素「胆汁」のはたらきによるもので、胆汁の成分にはコレステロールが含まれています。胆汁は食べものを消化するために腸内に分泌されるもので、食べものを消化した後に便とともに排泄されます。

しかし便秘症にかかることで、スムーズに排泄されるはずの胆汁が「再吸収」されてしまうため、結果として血液中のコレステロール値が上昇します。

血液中には、必要以上のコレステロールが供給されることになり、コレステロールは血管にへばりついて内壁を狭くしたり、血栓をつくるなどして、動脈硬化を引き起こします。

コレステロールはスムーズな便通のために欠かせない存在ですが、慢性的に便秘症を患っていると、血中のコレステロール値が上がってしまうのです。

血管壁にへばりついたコレステロールはそのまま血管の内径を細くさせていきますので、心筋梗塞や脳梗塞などのリスクがアップします。

動脈硬化になってしまった場合の治療方法

万が一動脈硬化になってしまった場合には、食事療法や運動療法など、生活習慣を改善するところから治療をはじめます。それでも効果が見られない場合は、脂質異常症における治療薬を服薬する薬物療法が開始されます。

具体的には、悪玉コレステロール(LDL)を下げる薬や、中性脂肪を下げる薬などのほか、善玉コレステロール(HDL)を上げる薬などが用いられます。

また、動脈硬化のリスクをアップさせる喫煙についても、治療中は節制していかなくてはなりません。動脈硬化を抱えている方の場合、治療中はもちろんですが、動脈硬化が改善された後でも喫煙の習慣はできるかぎり減らしていくように推奨されます。

便通については、慢性的な便秘症を患っている方の場合は腸内環境の改善を中心に、食生活の改善や運動などを行っていき、スムーズな便通が得られるようにしていきます。

動脈硬化にならないように便秘解消しよう

便秘の原因はさまざまですが、放置しておくことでコレステロール値の上昇などのリスクがアップするため、毎日の食事や生活習慣などをバランス良く整えていく必要があります。他の病気から便秘症を抱えている場合には、そちらの治療も併せて行うようにします。

便秘と動脈硬化には一見何の関係もないように思えますが、食事から便秘になり、そこからコレステロール値が上がって動脈硬化のリスクが上がると考えると、意外にも関わり合いが深いことが分かります。

運動不足やストレスなどが原因で便秘になる場合も同じく、知らぬ間に動脈硬化のリスクを高めている可能性があります。

まずは普段の生活を見直しつつ、スムーズな便通が得られるようにチェックをして、食物繊維を意識的に摂ったり、乳酸菌をプラスするなど、改善できるところは意識的に改善していきましょう。

同時に、動脈硬化そのもののリスクも減らしていく必要があります。禁煙や食生活の改善、定期的な検診・検査などを重ねながら、動脈硬化になりにくい血液をつくっていくことも重要です。